2020年度 東京海外人事研究会 開催レポート<前半編>

関西海外人事研究会が発足から10年目を迎えた今年、これまで東京においても同様の会の発足のお声をたくさん頂いていたこともあり、東京海外人事研究会を発足致しました。大変有難いことに満員御礼となり、初年度は28社32名様からお申込みを頂きました。コロナ禍で、当初予定していた形とは異なる方法での定例会の開催となりましたが、前半3回の定例会が終了致しましたので、こちらに各回のまとめを記載させて頂きます。

第1回定例会

開催日:2020年5月26日(火)15:00~18:00

新型コロナウイルスの感染拡大の深刻化を受け、対面での開催を予定していた定例会を急遽オンラインに切り替え、東京海外人事研究会がスタート致しました。
ご参加者様が初めてお集まり頂く場がオンラインということもあり、リラックスしてご参加頂けるよう運営側も直前まで運営について試行錯誤を重ね、当日を迎えました。最初は緊張されていらっしゃるご参加者様もおられましたが、ZOOMの反応機能を利用して積極的にリアクションを発信したり、グループディスカッションを通して海外人事業務のご担当者様同士ざっくばらんに情報を共有し合うにつれて、徐々に表情が和らいでいく様子が伺えました。

第1回定例会のディスカッションテーマは、「海外人事部門の「現実的な」理想形とは?」と「新型コロナウイルス対策への各社様の取り組みについて」でした。

海外人事部門の「現実的な」理想形とは?

海外人事業務のカバー範囲が広いことから、各ディスカッショングループ様々なご意見が出ていましたが、最も多く挙がった海外人事部門の「現実的な」理想形は、駐在員のサポートやその他海外人事部門が担う業務について、迅速かつ適切な対応ができる柔軟な組織であること、でした。具体的な状態としては、これまでのノウハウを蓄積し、部門内で積極的に情報を共有することで統一的な対応ができることが挙げられていました。また、現地法人のサポートもしつつ一緒に課題解決をしていける組織、という考えから、現地の状況を把握することや、連携しながら同じベクトルで動いていきたいとコメントされているご参加者様もいらっしゃいました。

新型コロナウイルス対策への各社様の取り組みについて

事前に本研究会ご参加企業様を対象にコロナ対策における取り組みに関するアンケートを実施し、当日はそちらの内容を基にグループディスカッションを行いました。未曾有の事態を受け、駐在員および帯同ご家族の安全確保が優先される中、日々アップデートされる現地情報を収集することや、適切な指示を出すことの難しさが課題感として挙げられていました。その他にも、特別定額給付金を受け取れない駐在員への対応や、一時帰国が長期化する駐在員の給与および税務対応等、実務上でタイムリーに発生しているお困り事が挙げられていました。ご参加者様からは、定例会開催後に実施をしたアンケートにて、このような状況下だからこそ他社様と情報交換ができることが嬉しい、というお声を頂きました。

「コロナウイルスによる駐在員対応と最新ビザ」に関するミニセミナー

株式会社トッパントラベルサービスの風間弘将氏をお招きし、ミニセミナーを実施致しました。セミナーは2本立てとなっており、独自の調査に基づくコロナウイルスによる駐在員対応についての各社様の動向のご紹介と、新型コロナウイルス収束後、就労ビザの手続きの際にお役立ち頂ける各国の最新VISA情報についてご講演頂きました。

第2回定例会

開催日:2020年6月23日(火)15:00~18:00

第2回定例会からは、事前にアンケートを募って決定した海外人事テーマに沿って、発表担当者様からの取り組みや事例の発表とグループディスカッションが始まりました。本定例会からチャットも盛り上がりをみせ、グループディスカッションのお時間以外にもご参加者様同士でより自由闊達に情報交換頂ける場となりました。

第2回定例会のディスカッションテーマは「海外赴任者の保険付保・労務管理」と「海外赴任者の危機管理」でした。

海外赴任者の保険付保・労務管理

保険金額の高騰が全ディスカッショングループで課題感として挙がっていました。例えば保険のカバー範囲を超えた場合、その金額を会社もしくは駐在員本人どちらが負担をするのか、もし本人負担とした場合、全額もしくは何パーセント負担とするのが良いのか、といった実務上で抱えていらっしゃるお悩みをご参加者様それぞれ共有されていらっしゃいました。労務管理については、主に有給休暇と労働時間の管理がトピックスとして挙がりました。発表ご担当者様が本研究会ご参加企業様を対象に実施したアンケートにおいて、有給休暇の管理の有無については回答数が半々に分かれていましたが、労働時間の管理の有無では管理をされている企業様が多数派でした。

海外赴任者の危機管理

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、今後有事の際の社内体制の整備や危機管理マニュアルの策定等をご検討されていらっしゃる企業様も多くいらっしゃるのではないでしょうか。グループディスカッションでも、危機管理マニュアルは存在するものの専門部署が無く、有事の際にスピーディな対応ができないのではないかという懸念や、実際のレポートラインは別ルートでマニュアルと実状に乖離があった等の事例共有がございました。一方で対応がスムーズにできたとコメントされていたご担当者様は、各部門の役割分担が明確に分かれていることや、日頃から担当者とのコミュニケーションを取れていたのが活かされた等、円滑な対応の秘訣をご教示下さいました。

第3回定例会

開催日:2020年7月28日(水)15:00~18:00

今年度の東京海外人事研究会前半最後の定例会も、オンラインでの開催となりました。発表担当者様からのご質問への回答をご参加者様がチャットでお答え下さったり、グループディスカッション後の全体の場でディスカッションを通して得た情報を共有頂く等、対面でのディスカッションに引けを取らないオンライン定例会となりました。また、第2回定例会後から会専用のクラウドフォルダ上にあるブログ機能を使った情報交換も盛んに行われています。定例会のトピックス以外にも発生ベースで実務上のお悩みや各社様にお伺いされたいこと等をご投稿頂けるこのブログ機能は、ご参加者様からご好評を頂いており、本研究会の特徴の一つとなっております。

第3回定例会のテーマは「子女教育手当」と「海外人事業務の効率化・標準化」でした。

子女教育手当

子女教育手当の補助対象者の定義から、現地校・日本人学校・インターナショナルスクールそれぞれの補助金額について等、活発に情報交換が行われていました。学校以外の教育費として、駐在員本人の語学研修費用や、子女の通信教育費用等も話題に挙がっていました。テーマに関連して、家族の帯同についてもディスカッションが展開されており、帯同の際の条件や、帰任や異動時期は子女の学校の区切りが良いタイミングを考慮されている企業様もおられました。また、昨今の新型コロナウイルスの感染拡大状況を鑑み、安全確保の観点から一部国および地域において家族の帯同を制限しておられる企業様もいらっしゃいました。

海外人事業務の効率化・標準化

発表担当者様から、アウトソーシングサービスやスプレッドシートを活用した海外人事業務の効率化についての取り組みの発表がございました。グループディスカッションでは、海外給与計算業務の運用方法とその効率化がホットトピックスとして挙げられていました。海外給与については自社で手計算されていらっしゃるご参加企業様が多く見受けられ、国の税制改正や給与改定等への対応が煩雑になってしまっているご様子が伺えました。その他には、グローバルモビリティポリシーについてディスカッションされているグループもあり、例えば海外間での異動の際には一旦日本に帰国してもらうといったルールを設け、海外人事業務の標準化を進めておられるご参加企業様もいらっしゃいました。

ご参加者様からのお声(定例会開催後アンケートより抜粋)

  • 同じ海外人事の領域にいても、会社規模や事業のフェーズによって取り組むべき課題は多種多様であることに参加者の皆様からの発言から学ぶことができ、当社でも大局的な視点に立ち目指すべき方向性を決めることが望ましいと気付けた。
  • 最初は心配しておりましたがアットホームな雰囲気の中、コロナの他社対応を知ることが出来たり、その他意見情報交換が出来ました。またビザのセミナーも今一番知りたい情報内容でしたので、大変ためになりました。
  • テーマに関する議論の時間が十分に取られていたので、各社様の取り組み状況をよく理解することができた。

お問合せ

株式会社パソナ
グローバルHR事業本部
パソナ海外人事研究会運営事務局

03-6734-1271
globalhr@pasona.co.jp
担当: 射水(いみず)、加納

※電話の対応時間:(平日:午前9時~午後5時30分)
上記以外の時間に承りましたご連絡に関しましては、パソナからのご返信が翌営業日となります。

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